南国 Diving Worldでビデオを作成するために使用しているソフトウェアについての簡単なレビューです。

※すべての情報は、旧バージョンのもので最新版では修正・変更されている可能性があります。

MediaStudio Pro6 VE SP

ビデオを作成するためのソフトウェアは、もちろん世の中にたくさんあって、たいてのDVDドライブやIEEE1394ボードを購入するとバンドル品として添付されてきます。私が最初に検討したころは、ULEAD社のVideoStudioが大勢を占めていたと思うのですが、このソフトは手軽に作成できる代わりに、さほど高度なことはできない感じでした。特にタイムラインが一つしかないことが気になっていました。ビデオ編集ソフトといえば、Adobe Premiereが有名でタイムラインも複数あって本格的で憧れだったのですが、なにしろとても高くて購入できるような代物ではありませんでした。

そうこうして迷っているときに、あるIEEE1394ボード(GV-DVC2/PCI)がULEADのMediaStudio VEをバンドルしていることを知りました。このソフトウェアはAdobe Premiereと同じようにタイムラインも複数あって本格的に編集できそうでした。私にとってはタイムラインが複数あること=本格的という思考でした。それでいてボードは2~3万円ぐらいの価格でした。その当時使用していたパソコンにはオンボードで1394がなく、どのみち購入する必要があったのですが、廉価なボード+1万円ぐらいでソフトが手に入るならと購入しました。ちなみにMediaStudio Pro 6 VE SPのVEとはVideo Edition、SPはスペシャルエディションという意味で、バンドル品ゆえの機能限定版です。製品版では、静止画などの編集機能もあるようなのですが、バンドル品にはそれらの機能は省かれています。

このソフトは手軽さを売りにしているわけではないので、使いこなすには取扱説明書を熟読する必要があります。そのかわりほとんどの機能はサポートされていて、たとえばトランザクション処理なども、ポイントを追加してトランザクション率を設定したりもできます。ビデオフィルタもカラーバランス調整を含めて50種類以上あり、それぞれに適用範囲や値など詳細に設定できます。オーバレイオプションによってタイトルなども自由に変化させることができます。バンドル品ながらトランザクション処理もほとんどすべてがサポートされています。実際のところ、私が使った機能はほんの一部だったような気がします。

というわけで機能的には十分これで足りていたのですが、幾つか気になる点もありました。まずソースウィンドウのシャトルを使うとソフトウェアが落ちてしまうため、私のパソコンでは使うことが出来ませんでした。シャトルは、ビデオデッキなどにもついてるダイヤルでビデオを前後に早送り・巻き戻しできる便利な機能だったので残念でした。これについてはULEAD社に問い合わせしましたが、再現しないということで対応してもらえませんでした。

次にプレビューでビデオをチェックする際に、一度ファイルを作成しないと見ることが出来ないのがとても不便でした。何度も修正→チェックをしてビデオを仕上げようとすると、そのたびにファイル作成が必要になってしまいます。このファイル作成はとても時間がかかるので、たとえ速いパソコンでもかなりのボトルネックになると思います。

MediaStudioは安い価格で本格的なビデオ編集機能が使えるということで、なかなか良いソフトだと思います。といっても、他人には勧めにくいソフトというのも事実です。普通の人ならVideoStudioのように、もう少し簡単に使えるソフトの方が良いでしょうし、ハイエンドユーザなら中途半端にこのソフトにせずに憧れのAdobe Premiereにするのが良いと思うんですよね。

※現在では、MediaStudioはVersion8になっていて、入門セットなら2万円以下で購入できるようです。

Adobe Premiere Pro 1.5

数年間、MediaStudioを使用したころに、使用しているPCのスペックに限界を感じ、PCを買い換えることにしました。ついでに編集ソフトもバージョンアップしようと思ったのですが、Media Studioの製品版はけして安くはなく、Adobe社のPremiereにあこがれつつも貧乏ゆえににMediaStudioを使い続けるのも精神的によくないと思い、思い切ってPremiereに乗り換えることにしました。編集ソフトはソフト毎に使い勝手が異なるので、せっかくならPremiereでマスタしたほうが、他の人々との情報交換にもいいかなと思ったのも事実です。ミーハなんです(笑)

期待通りに相当な高機能のソフトで、マニュアルを何度も読み返してから使い始めました。説明もカタカナの名前のものがたくさんあって、理解するのが大変でした。標準的なユーザインターフェースが使われていない場所がたくさんあるので、機能に気づかなかったりすることもあるのですが、わかってしまえばかなり便利に使えます。ビデオフィルタやトランザクションも数え切れないぐらいに用意されていますし、それぞれに詳細な設定が可能です。私のレベルでは、とても使い切れない(理解しきれない)ほどの機能が入っています。

パソコンはPentium4HT 3GHzの1GB のRAMということもあって、動作速度は十分速く、快適に動作しています。 MediaStudio Pro 6と比較してPremiere Pro 1.5の方が安定しているかというと、けしてそんなことはなくて何度かハングアップしたことがあります(大泣)。どちらのソフトを使用するにしても、こまめな保存は必須だと思います。Premiereではファイル作成せずにプレビューが見れるので非常に助かっています。(MediaStudioでも最新版は修正されているかもしれません。ただし未確認ですが)

Premiereはとにかく高いですが、MediaStudioよりは断然有名ですしユーザ数も多いので、情報を集めやすいメリットがあります。使い方の本も出版されていますからね。本格的にビデオ編集をするとしたらお勧めできるソフトウェアなのではないでしょうか?