A6000
ハウジング(neewer製)とカメラ本体

Sony α6000による水中撮影のレポートです。

α6000はセンサーサイズがAPS-Cのミラーレスカメラです。一眼レフ同等のセンサーサイズながら、カメラ本体の大きさが小さいのが特徴です。

純正ハウジングは用意されていないのですが、neewerというところから手頃な値段で発売されていたので購入してみることにしました。

α6000そのものについては、いろいろなサイトでレビューされているので、ここではneewer製のハウジングを中心にレビューしてみたいと思います。

α6000のハウジングについて

α6000用には純正ハウジングは用意されていないので、ハウジングメーカから購入する必要があります。いくつかのメーカからリリースされていますが、Sea&Seaが198,000円、ノーティカムが198,000円(税抜)とかなり高価です(しかもポート代が別途必要です。現在は製造終了となっています。)。以前はRecseaがNEXシリーズ用に13万円程度でハウジングをリリースしていたのですが、NEX-5R用以降はリリースしなくなってしまいました。

安価なハウジングとしては、サンコーというところが、NEX-6とNEX-7用に2万円台で発売していたのですが、こちらもそれ以降はリリースされていません。しかしながら、これらの元となっていると思われるCamDiveというメーカからはα6000、α5100用のハウジングがリリースされていて、amazon.comから購入することができます。

写真で見る限りでは全く同じと思われるものがneewerとMeikonというところからも発売されているのですが、そのうちのneewerのα6000用のハウジングだけが、日本のamazonで発売されていたので、買ってみることにしました。

※neewerのハウジングは現在は売り切れていますが、同じモデルと思われるハウジングがMeikonもしくは他のブランドから発売されていて日本のamazonで購入できます。
※amazon.comからは「CamDive a6000」、「neewer a6000」、「meikon a6000」のいずれかのキーワードで検索できます。

Sea&Seaやノーティカムのものと違ってポート交換できないため、使用できるレンズはキットの16-50mmのみとなってしまいますが、1/7ぐらいの金額で購入できるのは魅力です。

neewerのハウジングについて

付属品など

G15用ハウジングとの大きさ比較

付属品としてストラップ類、ストロボ拡散板、スペアのOリングが付きます。マニュアルは英語・中国語のみです。スペアのOリングがあるのに、グリスが同梱されていないのが不思議です。マニュアルでは別売品となっていました。グリスなしで使うわけにはいかないので、私たちはINONのものを流用しています。本当はちゃんとメーカ指定のものを使わないと、ちゃんとした防水効果がでなかったりOリングが膨らんでしまったりするのですが...

コンパクトデジカメのG15用のハウジングよりは一回り大きいぐらいです。これで一眼レフ同等のセンサーサイズのカメラが使えるのですから、かなり小さいと言えると思います。


前面

M67のネジがきってあります

前面の写真でレンズの左側に見えるダイアルがズームになります。Sea&Sea等のハウジングでは、シャッターボタンと反対側にズームダイアルを用意していることが多いのですが、このハウジングでは同じ側で、しかも前面にあるため使いにくいです。

ストロボ部分は拡散板が同梱されているものの、外部ストロボ用の光ファイバーコネクタになっています。手持ちのゴムをつけてみましたが、かなりゆるい感じでした。

レンズ部分にはM67のネジがきってあるので、レンズコンバーターなどが装着可能です。ここも他社のものだと水(エア)抜きの溝があったりするのですが、このハウジングにはありませんでした。


ロック部分

上部

裏蓋をとめるところにはロックが付いています。水中で圧力がかかった後は、蓋がはずれにくくなるため、ロック部分のレバーを起こすと、テコの原理で裏蓋が外れるようになっているハウジングが多いのですが、このハウジングについてはそのような工夫はありませんでした。

上部にはストロボや水中ライトをつけるためのアクセサリシューが付いています。ここもシュー側にフックが付いていないので、注意が必要です。
ちなみに私はアーム側にフックが付いているものを使っていたのですが、フックの付いている側に突然外れたことがあるので、その後は万が一のために紐をつけています。
※1年ぐらい使用したところでアクセサリーシューの取り付け部分にヒビが入ったため、その後はアクセサリーシューは使わないようにしています。ご注意ください。

電源のON/OFFはレバーになっているので、取り付け時にはカメラの状態と合わせておく必要があります。黄色のボタンがシャッターボタンです。高価なハウジングでは、ここがレバー式になっているのですが、この値段のハウジングでは無理ですね。色が変えてあるだけでも、かなり頑張っている方なのではないでしょうか。隣のボタンはC1でカスマイズ可能なボタンです。このハウジングでは、すべてのボタンを操作可能になっています。


裏蓋側

下側

裏側にはボタンが並んでいますが、ボタンに機能を示すシールが貼ってあるのでわかりやすいです。コントロールホイールを回すことも可能です。α6000はコントロールホイールの中央がデフォルトでAFになっているので、シャッターボタンの半押しの感覚がつかみにくい時には、コントロールホイールの中央ボタンを押してAFを動作させて、シャッターボタンを押すという方法もあります。なお裏蓋は半透明になっていてEVFの画面は見えません。

下側にはアームのベースを取り付けるためのネジ穴があいています。


白いOリングが蓋と本体側の両方にあります

カメラを装着した様子

Oリングは二重になっているので、少しは安心できそうです。本体側のOリングは、外すとはめるのにかなり苦労する(すぐに外れてしまう)ので注意が必要です。カメラはアイピースカップをつけたままで装着できますが、FINDER/MONITORの設定がオートになっていると、ハウジングの蓋を閉めた時点でファインダー固定になってしまい、モニタに表示できなくなってしまうので注意が必要です。ハウジングに入れる前にモニターにしておく必要があります。


ストロボが下向きになってしまっています

ハウジング+カメラ(電池・カード込み)

ストロボについては、ポップアップした状態で装着すると下向きになってしまい、そのまま裏蓋をはめると正面を向かない可能性があります。どうやら装着するときにはストロボは閉じておいて、裏蓋をはめてからストロボスイッチを押してポップアップした方がよさそうです。
※ただしストロボをポップアップするのを忘れることがあるので注意が必要ですが。


リークセンサーが付いています。

この値段のハウジングとしては珍しくリークセンサーが底面についています。水が侵入すると赤いLEDが光って、ピーと音が鳴るようになっています。

実際に使ってみると、シュノーケリングでは電源ONにしたままにしておくと30分ぐらいでレンズが曇ってしまいました。こまめに電源を切るなどの対策をしておいた方がよさそうです。

私たちはとりあえず乾燥剤を入れて使っています。ハウジングにはあまり空きスペースがないのですが、フラッシュの左側に少しスペースがあったので以下で購入した10gのものをいれています。この乾燥剤は再利用できるので便利です。乾燥剤を入れてからは曇ることはなくなりました。

使用上で注意したほうが良いところ

ヒビが入っています

ハウジングの上部にライトなどを付けるためのアクセサリーシューが用意されているのですが、ここに強い力がかかるとネジの取り付け穴の部分からヒビが入ることがあるようです。私たちはフォーカス用のライトを付けていたのですが、1年ぐらい使用したところで二重になっているOリングの外側のリングが水に漬かっているようになり、ハウジングを見てみたところ上部にヒビが入っていました。この部分の取り扱いには気を付けた方がよさそうです。幸運にも水没はしていなかったのですが、ハウジングは買いなおしました。

※neewer製のハウジングについては、品質が十分に保たれているか不明です。また日本国内での正規販売品ではないので、サポートを受けることは難しいです。購入する際にはリスクを考慮して判断してください。