Bohol

2010年の3月に行ったフィリピンの旅行記です。ボホール島と橋でつながったパングラオ島に滞在しました。ダイビングは一日だけバリカサグ島で潜りました。特にターゲットはなく、今回はのんびりするのが目的でした。

情報
利用したダイビングセンターの情報 : シー・エクスプローラーズ(Sea Explorers) 利用したホテルの情報 : アロナ・パーム・ビーチ・リゾート&レストラン (Alona Palm Beach Resort & Restaurant) ボホール島の情報

旅行前

何かと風邪を引きやすいこの時期、2007年ぐらいから短期の旅行を入れるようにしています。どうも旅行の予定が入っていると、体調に気をつけるようになるのか、それとも気合が入るのか、風邪を引きにくくなるようなのです。サイパン・グアムはすでに行ったので、それ以外で短期で行ける所というと、次に思い浮かべるのはフィリピンです。マニラまでなら3時間半で到着します。これまで、フィリピンは治安があまりよくないということで避けていたのですが、今回思い切って行くことにしました。外務省の情報では、ミンダナオ地域以外は「十分注意してください。」になっています。

マニラまでは直行便ですぐですが、海がきれいなリゾート地となると、さらに移動する必要があります。ダイビングはバリカサグ島を考えていたので、その近くのパングラオ島に滞在することにしました。パングラオ島はボホール島と橋でつながっていて、そのボホール島までは、マニラから国内線で1時間程度です。

今回の旅行は短期ということもあって、ダイビングは一日のみにしました。ビデオ撮影とNIKONOSでの撮影はやめてコンパクトデジタルカメラで魚図鑑用の写真だけを撮ってきました。

1日目

今回の旅行で利用したのはフィリピン航空です。PR431で成田(9:30)→マニラ(13:35着)に到着です。この時期だからなのか、周りを見渡しても、リゾート客らしい利用者はあまり見当たりません。フィリピンはリゾート系の旅行者には人気がないのでしょうか?ちなみにPR431は、新しいB777-300ERが使用されていました。室内はまだとてもきれいでした。ビデオはオンデマンドで、液晶画面もとてもクリアです。といっても、エコノミー席ならではの辛さはかわらずでしたが。フィリピン航空の預け入れ荷物は20kgまでです(予約クラスによっては15kgらしいです)。当初は、ダイビングは一日しかやらないので、レンタル器材にしようと思っていたのですが、5日間だけということで荷物を少なくすればギリギリ20kgに収まりそうだったので、マイ器材を持っていくことにしました。


成田→マニラの食事

B777-300ERの室内

マニラでは一度荷物を受け取る必要があります。入国手続きをとった後に、ターンテーブルで荷物を受け取ります。ターンテーブルのすぐ横にあるカウンターで、税関用の紙に印を押してもらうと、荷物にTransferのシールを貼ってくれます。そのままスタッフがターンテーブルに戻してくれて、次のフライトに荷物が運ばれていくようになっています。マニラではカートは無料で使えますが、カートを使う必要がないぐらいでした。

荷物を預けなおしたところで、税関を通過して隣の国内線のターミナルに移動します。ここで空港使用料の200ペソを支払います。両替所があったので、とりあえず小額をペソに替えておきました。空港のレートはあまりよくないと聞いていたので、小額を両替したのですが、実際には滞在先のアロナビーチ周辺での両替は空港よりも悪く、空港で全額両替しておくべきでした。

マニラからは国内線でボホール島タグビララン空港へ移動です。国内線もけっこうきれいなA320-200でした。だいたい1時間ぐらいで到着します。


マニラ→タグビラランの軽食(?)

タグビララン(ボホール島)にやっと到着です

空港から、パングラオ島アロナビーチのエリアまでは車で1時間ぐらいかかります。途中の道路は生活道路といった感じで、道幅も狭く、歩道もないところに人が歩いているのでかなり危ない感じでした。宿泊先はアロナ・ビーチ沿いにあるアロナ・パーム・ビーチ・リゾート&レストランです。近いフィリピンといいつつも、国内線への乗り換えとホテルまでの移動で結構時間がかかってしまいました。なんだかんだで、ホテルに到着したころには午後6時頃になっていました。

このホテルはヴィラタイプになっています。全部で12部屋で、さほど規模は大きくありませんが、敷地はきれいに整備されていて、大きなプールもあるので雰囲気はとても良かったです。部屋はかなり広く、洗面台もダブルシンクになっていました。お湯の出もよかったです。旅行ガイドによると真水のシャワーが浴びられる数少ないホテルだそうです。


部屋は広いです。
このほかにテーブルとソファもあります。

広い洗面所。
ダブルシンクですが、豪華ではありません。

疲れていたので、夕食はホテルで食べることにしました。この日はグリルビュッフェになっていました。テンダロインステーキなども用意されていました。味はかなりまともでしたが、すでに腹いっぱいになっていたため、一皿しか食べられませんでした(笑)。


BBQですがサラダも充実していました

テンダロインステーキは
焼き加減を伝えてのオーダーになります。
2日目

今回のダイビング船(レンタル船だったそうです)

この日は朝からダイビングです。ダイビングサービスは、ホテルから海沿いを歩いて数分のところにある、シー・エクスプローラーズを利用しました。海沿いを歩くと、ダイビングサービスがたくさんあることに気づきます。シー・エクスプローラーズを選んだ理由は、日本人スタッフがいるために、あらかじめメールなどで情報を得ておくことが出来るためでした。この地区にはもうひとつ、フィリピン・アイランズ・ダイバーズも日本人スタッフがいるということだったのですが、ホテルからちょっと遠かったために利用はあきらめました。この日はバリカサグ方面への船がでるということで、参加することにしたのでした。


船そのものはとても細いです

宿泊したホテルからシー・エクスプローラーズまではビーチ沿いを歩いて数分ぐらいです。ダイビングサービスには朝の8:15に集合でした。ダイビング船はビーチの少し沖のほうに停泊していて、目の前のビーチに泊めてある小さな船でダイビング船まで移動します。フィリピンでのダイビングは初めてだったので、そのダイビング船の様子にびっくりしていました。船体はとても細くて、転覆防止のアウトリガーがついていて、その上に板を敷いて人が載るスペースを作っています。物を落としたら、すきまから海に落っこちていってしまうような...日よけは布をテントのような感じで張ってあります。一応、トイレはあるのですが、ほとんど囲いがあるだけのような感じで屋根がないので、覗けば見えてしまいますし、便座もありません。それでもないよりはましかもしれませんが...大きさに多少の違いはあれど他のダイビング船も同じような形をしていたので、フィリピンではこれが一般的な船のようですね。アロナビーチからバリカサグ島までは30分ぐらいでした。

タンクを背負うのは船の前の方で行います。二人づつ準備をしてエントリーをするので時間がかかりますが、1チーム4名ぐらいなので、特に問題はありませんでした。フィリピンでは殿様ダイビングで有名ですが、確かにスタッフがいろいろと手伝ってくれるので準備は楽です。エントリーは船首からのジャイアントエントリーです。エントリーして油断していると、アウトリガーに頭をぶつけることもあるので、注意が必要です。

ダイビングスタイルとしては、ドロップオフ沿いをゆっくりと進みながら、時折ガイドが小物を紹介するといった感じでした。船には10人のゲストが乗っていましたが、3グループに分けたので、一グループのゲスト数は最大で4名ぐらいでかなり少人数です。ドイツのゲストが多いようでした。欧米系のダイバーはほとんど全員といっていいぐらいにナイトロックスなので、ノーマルエアーの私たちは同じ深度をキープすることは出来ませんでした。しかも長い...なんと一本目からして62分で、その後もすべて60分以上でした。その一本目はDIVERS HEAVENでした。エントリーするとグルクマが泳ぎ回っています。クマザサハナムロの群れや、バナナフュージラーの群れなどもいて魚影はなかなか濃いです。ただ大物系はほとんど皆無で、ときおりコガネアジカスミアジが見られるぐらいでした。ドロップオフ沿いは、スズメダイの仲間がとにかく多いのが印象的でしたが、珊瑚もきれいでした。


バナナフュージラーの群れ
Canon PowerShot G10

スズメダイがたくさんいました
Canon PowerShot G10

二本目はSANCTUARYでした。バリカサグ島にもリゾートがあるのですが、その目の前といった感じのポイントです。海の中は、ほとんど一本目と変わらない感じでした。パラオでとてもレアなさかなとして紹介されていたイナズマヤッコを一本目、二本目の両方でみることができました。ガイドも特に紹介していなかったので、フィリピンでは普通種なのかもしれません。所変わればといったところでしょうか?


イナズマヤッコ
Canon PowerShot G10

アジ科ではコガネアジをよく見かけました
Canon PowerShot G10

お湯とコーヒー、紅茶が用意されていました

今回のダイビングでは昼食は用意されていなかったので、私たちはカップラーメンを持参しました。お湯はポットで用意されています。コーヒーやら紅茶でも飲むので、最後の方ではほとんど残っていませんでした。サンドイッチを持参しているゲストが多かったようです。この日は天気が悪く、降ったりやんだりで寒かったので、カップラーメンを持ってきて良かったと思いました。船にはアウトリガーが付いていて揺れなそうですが、意外と細かく揺れます。カップラーメンにお湯を注ぐのが大変でした。ダイビングの合間にはスイカも用意されていました。

三本目はバラクーダポイントのBLACK FORESTでした。エントリーしてすぐにムレハタタテダイの群れです。とても大きい海ガメもいました。ときおりコバンザメがダイバーにくっ付こうとして周囲を泳いでいました。キ ンセンフエダイの群れや、ホ ソフエダイの群れも見かけました。魚影はなかなか濃いですね。最後の方で、カスミアジの50匹ぐらい群れがいましたが、透明度が悪くてうまく撮影することはできませんでした。結局、バラクーダはいませんでした。 三本潜ったところで、アロナビーチに戻りました。


ムレハタタテダイの群れ
Canon PowerShot G10

キンセンフエダイの群れ
Canon PowerShot G10

夕方に散歩がてらビーチ沿いを歩いてみると、途中にスーパーマーケットの案内があったので行ってみることにしました。ビーチから坂道を上がって突き当たったところをさらに左に曲がって300mぐらいのところにあります。いろいろと売っていましたが、果物などの生鮮食品はあまり置いてありませんでした。マンゴーを買って食べようと思っていたのですが、売っている店がなかなか見つかりません。


道の先に見える黄色の建物がスーパーです。

店内の様子。いろいろと売っていました。

夕食はホテルのとなりにあるレストランに行ってみました。値段はホテルよりも半分か1/3といったところです。味の方は今一歩といったところでした。

アロナビーチは道路からも離れているし、全室ヴィラタイプの部屋でとても静かとおもいきや、となりのホテルの前のビーチに臨時のステージが作られて夜中まで大音量で音楽が流れていました...(この日だけでしたが)

3日目

昨日は天気が良くありませんでしたが、この日は快晴です。朝食後に早速、シュノーケリングしてみることにしました。リゾート前のビーチは、しばらくは草ばかり生えていて魚がほとんどいませんが、しばらく沖のほうへ泳いでいくと珊瑚礁が見えてきます。浅瀬にはたくさんの船がとまっていますが、一番沖合いの船ぐらいのところまで行くとドロップオフになっています。このあたりまでくると、草はなくなっていて周囲はきれいな珊瑚礁になります。水温はあまり高くありませんが、そのかわり珊瑚はとてもきれいに残っていて、巨大なテーブル珊瑚なども見られます。珊瑚の周りにはスズメダイの仲間がたくさんいます。ときおり、バナナフュージラーの群れが通過していきました。透明度もなかなかいいです。ドロップオフ沿いをシュノーケリングしてみましたが、特に見られる魚に違いはありませんでした。


珊瑚がきれいです
Canon PowerShot G10

バナナフュージラーの群れ
Canon PowerShot G10

アロナビーチホテルのプールはなかなか大きく、しかもインフィニティプールになっているので雰囲気はいいです。ちょっと高いところにあるので眺めも悪くないですね。プールサイドにはいくつかのデッキチェアがあります。パラソルは、スタッフに言うとセットしてくれます。私たちが行ったときにはプールサイドのデッキチェアを使うのは私たちだけで、欧米のゲスト達は、ビーチ沿いの方のデッキチェアを利用していました。プールからビーチまでの間は、やしの木が植えられているのですが、スタッフに言うとデッキチェアを用意してくれます。


スタッフがパラソルをセットしてくれます

ビーチまでの間にはやしの木の林があります。

昼食はホテルのレストランでタイ料理を注文しました。インドネシアでもタイ料理を好んで注文しましたが、フィリピンでもタイ料理がメニューに入っているんですね。インドネシアで食べたタイ料理はかなり本場に近かったですが、このレストランのはかなりフィリピン風にアレンジされていました。基本的に味が濃いです。ここのところタイに行っていないので、また行ってタイ料理を食べたくなりました...

フィリピンといえば物価が日本に比べて安いので、食事にせよ、マッサージにせよ値段のことをあまり考えずに注文することができるのが嬉しいですね。ホテル内には売り子さん達は入ってこれませんが、マッサージの人たちは、ホテル前のビーチでお客を待っています。60分で300ペソだったので、約600円ちょっとぐらいですね(0.491ペソ=1円:空港両替)。この値段なら毎日でもできます。昼過ぎぐらいにマンゴー売りが来たので、買うことにしました。最初1個150ペソと言っているように聞こえて、ずいぶんと高いなぁと思っていると、となりにいたマッサージのおばさんが助言してくれて、実際には4個入り一袋が150ペソでした。観光客価格なのでしょうけど、これでも一個100円以下なのでかなり安く感じられます。早速食べてみると、完熟マンゴーでとても美味しいです。マンゴー好きなので、日本でもスーパーでたまに買いますが、輸送中に黄色くなったような感じで、なかなか完熟したマンゴーは食べられません。


マッサージの人たちがお客さんを待っています

完熟のマンゴーは美味しいです

午後にもシュノーケリングを試そうとしたのですが、透明度がとても悪くすぐにあきらめました。風が海側から吹いてきているせいか、うねりも入っていて、すぐに酔いそうです。

ビーチ沿いにはレストランが並んでいて、夕食の時間帯になるとライトアップされてきれいです。この日の夕食は、ホテルから数件目ぐらいにあるJasz Rest.&Barで食べてみることにしました。シジリングという料理が美味しそうだったので、イカでトライしてみると、熱くなった鉄板の上に丸焼きになったイカが載ってでてきました。なかなか美味しいです。シジリングというのはフィリピンの料理なのでしょうか?味は濃い目なのでご飯とよく合います。


ビーチ沿いにレストランが並んでいます

イカの丸焼きは美味しかったです
4日目

この日の朝食は、ホテルではなくてビーチを少し歩いたところにあるTrudis Placeで食べることにしました。ホテルの朝食は美味しくて良かったのですが、試しにほかでも食べてみたかったのです。というのも、Alona Tropicalの朝食は、アメリカンでも150ペソと、ホテルの1/3の値段なのです。

さすがにホテルの朝食は450ペソもするだけあって、パンも段違いに美味しいし、ジュースもちゃんとしたフレッシュジュースでしたが、150ペソの朝食もなかなか捨てたものではなかったです。ただコーヒーが、カップに入ったお湯とインスタントコーヒーの袋で出てきたときにはびっくりしました。これがフィリピンのスタイルのようで...


アメリカンでも150ペソです。

インスタントのコーヒーが
でてくるのが普通だそうで...

午前中の方が透明度がいいので、早速シュノーケリングに出かけました。見られる魚は昨日と同じです。珊瑚の周りにはいろいろな魚がいます。よく知られたパー プルビューティーもよく見かけます。途中から、さっちゃんにコ ガネシマアジの幼魚が付いて泳ぐようになりました。ダイビング中にコ バンザメが付いてくることがありますが、シュノーケリングで魚が付いてきたのは初めてです。結局、最後のビーチにあがるところまで一緒に泳いでいました。せっかく付いてきてくれたのに、ごめんね。


パープルビューティの群れ
Canon PowerShot G10

コガネシマアジが付いて泳いでいます
Canon PowerShot G10

日中でもテラスは過ごしやすいです

日中はプールサイドのデッキチェアで休んでいたのですが、この日は晴天ということもあってか、パラソルだけの日よけではとても暑く、途中で部屋のテラスで休むことにしました。テラスの屋根はちゃんとしているので、昼間でも涼しいです。プールに近い部屋に宿泊しているゲストは、ほとんどの時間をテラスで過ごしているようでしたが、なんとなくわかる気がしますね。

夕方に近くなってきたところで、最後のシュノーケリングに出かけてみましたが、透明度がわるいだけではなくて、なんとクラゲなどがたくさん浮いています。足や首がチクチクしまくっていたので、早々にあきらめてあがることにしました。午前も少ないとはいえ、さっちゃんはクラゲに刺されたので、注意が必要のようです。

アロナビーチからは日没は見れませんが、夕焼けはきれいでした。この日の夕食は、ホテルから少し離れたところにあるCamaligに行きました。昨日に注文して美味しかったシジリングを再び注文してみました。なかなか美味しいです。やはり味は濃い目なので、白飯はかかせませんね。


アロナビーチの夕焼け

再びイカのシジリング料理です
5日目(最終日)

パンのバスケット。美味しいです。

朝7:30にホテルピックアップということで、少し早めにホテルで朝食を食べました。この日も天気は良いようです。パンのバスケットはすぐに出てきたのですが、他のクロワッサンとデニッシュがなかなか出てきません。スタッフに聞いてみると、今焼いているのでもう少しかかるということでした。ここでパンを焼いているのでしょうか?

空港まで送迎してもらって、国内線でマニラに向かいます。ボホール島の空港ターミナルはとてもシンプルで、ちいさな土産店があるぐらいでした。値段はアロマビーチとそんなに変わらないようです。ドライマンゴーが3つセットで200ペソと安そうだったので、ひとつ買うことにしました(後に、国際線の土産店で値段を確認してみたところ、もっとずっと高い値段で売っていました)。


ボホール島の空港の土産店

マニラ空港の建設にはODAが使われたそうです

国内線でマニラ空港に移動した後に、日本に帰国しました。ちなみにマニラ空港では、イミグレーション後にはサンドイッチや弁当を売っている店ぐらいしかないので、ちゃんとしたレストランを利用するとしたら、出国手続き前にレストランに行っておいた方がいいかもしれません。イミグレーション後はお土産店以外ではカードは使えないので、注意が必要です。ドルも使える店はありましたがレートは一割以上悪かったです。

ダイビングをした一日は天気が良くありませんでしたが、その後は天気も良くのんびりすることができました。物価が安いのでマッサージにせよレストランにせよ、値段を気にせずに楽しめるのはいいですね。

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