5日目

昨日の3時間前のピックアップは早すぎたということで、この日のピックアップは2時間前でした。1時間遅くなるだけでも、かなり楽になりますね。

ポイントに到着したところで、ガイドがシュノーケルで様子をチェックします。どうやらバラフエダイの群れは、昨日に比べるとかなり小さくなっているようです。まだ産卵は始まっていないようで、しばらく船の上で待ちます。

まだ産卵は始まっていない状態だったのですが、この先、同じように待機しているダイバーが一斉に海に入ってしまうと、群れが散ってしまうかもしれないということで、少し早めですがエントリーすることになりました。

エントリーしてしばらく泳いだところでバラフエダイの群れが見えました。ただ、ここではガイドは(ゲストも)群れを追わず、棚の上でしばらく待ちます。すると一旦ドロップオフの方に移動したバラフエダイが、棚の上の方に戻ってきました。

棚の上に戻ってきたバラフエダイが、まとまって群れを作ると、再びドロップオフの方に移動していきます。少し距離をとりながら群れとともに私達も移動します。ドロップオフに移動したバラフエダイの群れが、産卵しようと上の方で固まりだしたところで、初めて群れに接近していきます。

J4 10-30mm
バラフエダイの産卵
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バラフエダイの産卵
J4 10-30mm
バラフエダイの産卵

しばらくして産卵シーンが次々と始まりました。バラフエダイの数匹が急上昇すると、パッと水中が白くなります。あまりにも沢山の産卵が行われたため、周囲が真っ白になって何も見えなくなった時間帯があったぐらいでした。ここまでの産卵シーンを見たのは初めてです。

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バラフエダイの産卵
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バラフエダイの産卵
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バラフエダイの産卵

写真では真っ黒い魚がたくさん写っていますが、これはマダラタルミです。バラフエダイが産卵したそばから、卵をパクパクと食べていました。クマザサハナムロの群れも近くにいて、流れてきた卵をこちらもパクパクと食べていました。自然界とは厳しいものですね。

エグジット後は、昨日と同じようにブルーコーナーに移動して朝食です。昨日にブルーコーナーで朝食を食べた時には周りにほとんど船がいなく、こんな早朝に誰もいないブルーコーナーに潜ったら気持ち良さそうだねという話をしていて、この日の二本目はその空いているブルーコーナーで潜ることになっていたのですが、なんと朝食を食べているうちにどんどんとボートが集まってきました。

食後の休憩を取っていると混んできてしまうということで、食べてすぐにエントリーすることになりました。下げ潮ということでエントリーしてみたものの、どうやら上げ潮に変わったようで一旦エグジットして、船を移動して上げ潮側に移動して再エントリーです。

まだ他のダイバーがいないということと、流れもそんなに強くないということで沖を流しながら定番のブラックフィンバラクーダの群れを撮影します。途中から棚にもどって定番のギンガメアジの群れを見ます。さらにインドオキアジの群れを見た後に、再び沖に戻ってブラックフィンバラクーダの群れを見てエグジットと、定番づくしのコースでした。

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定番のナポレオン
すごく慣れています
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バラクーダの群れ
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バラクーダの群れ
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インドオキアジの群れ
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インドオキアジの群れ
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こちらも定番のギンガメアジ

三本目はいつもどおりにペリリューです。流れがあまり入っていないということで、エクスプレス側からエントリーしました。先端まで泳いでそのままコーナ側を進んで、ペリリューカットの直前まで、ポイントをほぼ一周しました。途中でロウニンアジの群れに近づくことが出来ました。

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ロウニンアジの群れ
体がデカイ!
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ロウニンアジの群れ
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ロウニンアジの群れが
渦を巻いています

これまで見てきたペリリュー島のロウニンアジの群れは、ほとんどが体の大きさが小さめのものばかりだったのですが、今回の旅行でみるロウニンアジの群れには、体のとても大きな個体がかなり混じっていました。体が大きいと迫力も倍増しますね。

港にもどったところで昼食です。早朝のバラフエダイ産卵ダイビングのエントリーが遅めの時間だったこともあって、あまり時間に余裕がなく、昼食後すぐぐらいに四本目に出発しました。この日、バラフエダイ産卵+ペリリュー島遠征の船が2隻でていたのですが、もう一隻は昼食を四本目の後にとっていたようです。

流れが弱いかも?ということでエクスプレス側で潜ろうとしたのですが、ガイドによればいい流れが入りつつあるということで、コーナ側を流すコースに変更になりました。エントリーしばらくしたところで、今回もロウニンアジの群れです。少し沖の方まで追ってしまい、リーフに戻るのは難しいかも?と思ったのですが、まだ流れが入っていない場所だったようで、コーナ側のリーフに戻ることが出来ました。

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ロウニンアジの群れ
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ロウニンアジの群れ
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先端でのロウニンアジの群れ

先端まできたところでロウニンアジの群れが近づいてくれるのを待ちます。ガイドがいろいろな技でロウニンアジの群れを呼び寄せてくれます。リーフまで近づいてきた所で、群れに巻かれながら浮上しました。

リーフ先端はダウンカレントが発生するので、浮上するときには注意が必要です。すでに先端で水深25mでの棚待ちをしているので、NDLもギリギリとなっていることが多いのです。リーフから離れるときにロウニンアジの群れを追いすぎると、ダウンカレントにつかまって深度を落としてしまいDECOが出ることがあります。このときも何人かのゲストがDECOを出してしまいました。

コロールに戻ってログ付けをした後に、反省会という名の夕食にガイドを含めて皆で行くことになりました。明日は早朝ダイビングがないので、早めに寝る必要もありません。店はフィッシャーマンという2014年にオープンしたところでした。
ただガイドは朝早いボートがあって集合がかかっているらしかったですが。

Food17
料理の名前をメモしておくのを忘れました...
Food18
Food19
Food20

翌日のダイビングについては、初日こそ一日のダイビングが終わった時に全員のゲストの意見を調整していたのですが、その後は昼ごろに伝えて、帰る頃までには調整が終わっているようになっていました。

私達は、これで3日間ペリリュー島で潜ってロウニンアジの群れも見ていたので、最終日ぐらいはマクロを見に行くコースにしようとリクエストを入れていたのです。しかしながら、この日のペリリューでのダイビングが、昨日に続いてロウニンアジの群れが大当たりで、これまでにないぐらいに何度も見られて、しかも群れに巻かれるぐらいに近寄れたりして、このチャンスを逃すとこんなダイビングは二度と出来ないかも?ということで急遽、明日もペリリュー島でのダイビングにしてもらうことにしました。
調整をしていたスタッフにはご迷惑をお掛けしました。申し訳ありません。

6日目

バラフエダイの産卵は昨日が最後だろうということで、早朝ダイビングはありませんでした。テールトップという北の遠いポイントに行く船もあったようですが、私達は今日もペリリュー遠征です。

一本目は流れがコーナ側から強めに入っているということで、カットよりもさらに離れたドロップオフ付近でエントリーして、リーフから離れてコーナー側を流します。リーフに近づくと、棚の上に上がる流れに捕まってしまうということだったのですが、さすがに流れには逆らえず、リーフから離れたポジションをキープしきれなくなったため反対側のエクスプレス側まで流すことになりました。

反対側まできたところでロウニンアジの群れがいたのですが、流れが強くて近づけず。最後に安全停止中にハンマーが出たのですが、すぐに逃げていってしまいました。

二本目は流れもかなり弱くなっていて、コーナ側を先端まで流すことが出来たのですが、群れも大物も何もでず。流れがあまり良くなかったというのもありますが、これまでが当たりすぎだったような気もしますね。

昼食後の三本目は、どうやらいい流れが入っているようです。リーフ中央からエントリーして、コーナ側まで流します。コーナ側に着いた所でロウニンアジの群れがいました。

少し沖まで群れを追ったので、このまま流して終わりかな?とも思ったのですが、まだ流れが強くない場所だったせいかリーフまで戻ることができたので、そのまま先端まで流してロウニンアジの群れを待つことができました。先端はかなり流れが入っていました。

先端にはロウニンアジの群れがいます。群れがリーフまで近寄ってくれるのを待ちます。ガイドがあの手この手でロウニンアジの興味を引こうしてくれています。ガイドの技が効いたのか、群れがリーフに近寄ってきました。ここでリーフから離れて群れに接近したところで浮上です。

J4 10-30mm+ワイコン
ロウニンアジの壁
J4 10-30mm+ワイコン
ロウニンアジが
湧き上がってくるようです
J4 10-30mm+ワイコン
群れに接近

ダウンカレントが入っているために泡が浮上しません。周囲が泡だらけになる中、水深22mぐらいまで浮上して、とりあえず浮上できたと安心していたのですが、ここでもう一回強いダウンカレントが入ったようで気が付くと35mぐらいまで落ちていました。ガイドもゲストに注意を促しています。フィンキックだけで上がるのは大変そうだったので、BCにエアを入れて浮上しました。

Sea10
会心の一本にガイドも
安全停止中にバンザイをしていました

一本目、二本目がハズレて、三本目が大当たりという、この当たり外れが激しいのがペリリューならではですね。ペリリュー遠征には、私達を含めてずっと参加している人達がいて、ほとんどのメンバーは明日の夜中のフライトで帰国するということで、三本目は集大成のようなダイビングになりました。数日間とはいえ、ずっと一緒に潜ったということもあってガイドとゲストの連携がとても良くとれていました。ガイドにとっても、メンバーも揃って、海の条件も良くて、ガイドのコース取りなどの戦略も当たって、ベストなダイビングだったそうです。

4日間もペリリュー遠征に参加してロウニンアジの群ればかり見て楽しいのだろうか?と自分でも思ってしまうのですが(事実、私達は最終日は別のポイントに潜ろうとしたこともありましたが)、単に群れをみるというだけでなく、流れやロウニンアジの動きなどのいろいろな条件の中で、ガイドが戦略をたててゲストがそれを理解して、うまくそれが当たったときの面白さというのを今回感じることができたと思います。ロウニンアジの群れだけでもこれだけ面白いのですから、ペリリュー島のダイビングは本当に奥が深いですね。
凄くペリリュー島のダイビングを持ち上げていますが、外れると何も出ません。今回はたまたまだったような気も。

Sea10
ボートの横でジャンプ

追加ダイブとして四本目にブルーコーナーで潜ることになりました。ポイントに行く途中でイルカに会いました。

遅い時間ということで、ボートは数隻しか残っていませんでした。エントリーして沖を流していきます。リーフ沿いに棚待ちしているグループがいる少し手前でドロップオフに戻って着底します。いい流れが入っていて、ギンガメアジの群れが流れの中を泳いでいきます。オグロメジロザメが通過すると、ギンガメアジが寄って行って体をこすりつけていました。

ドロップオフから離れて、リーフの中にいたインドオキアジの群れや、ブルーコーナーに夕方になると現れるクロヒラアジの群れを見ながら流れに乗って移動します。

最後にブラックフィンバラクーダの群れとツムブリの群れを見てエグジットしました。さすがブルーコーナーは外すことが無いですね。

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オグロメジロザメと
ギンガメアジの群れ
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インドオキアジの群れ
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クロヒラアジの群れ
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ブラックフィンバラクーダの群れ
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ツムブリの群れ

今回の旅行のダイビングもこれで終了です。他のゲストも終了と思いきや、ほとんどのゲストは、明日の早朝も潜るようでした。明日の夜中のフライトといっても実際には翌々日のam4:30とかなので、早朝ダイビングに潜っても18時間は休息時間が取れるとのことでした。皆さん、ほんとにダイビングが好きなんですね。
現在のPADIでの設定では最終ダイブから飛行機搭乗までは18時間空けることになっているようです(以前は24時間でした)。

会心のダイビングができたということで、この日は祝勝会と言う名の夕食に皆でいくことになりました。私達以外の方々は、早朝ダイビングがあるので、早目の時間にお開きとなりましたが、満足のいくダイビングができたということで、すごく盛り上がった夕食会となりました。ガイドも終始上機嫌でした。今回の旅行のダイビングは、ロウニンアジの群れが当たりまくってすごく良かったのですが、ほとんどの部分はガイドのおかげだったと思います。ありがとうございました。

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